ORIENTE MB-40
さて、オリエンテのMB-40、いわゆる『ミニコントラバス』については、数年前に当店のHPのコラムに書かせていただいたことがあります。
https://www.genbassya.com/oriente-mini
そこから、少し抜粋させていただきますと・・・。
開発のきっかけは、その当時、コルスタインやヤマハなど、持ち運びが便利でありながら『実際のコントラバスの演奏性を維持しつつ小型化した楽器』というものが次々と発表されてきた頃、とある演奏家の方からのアドバイスを受けながら製作した、というもの。
私自身との関わりとしては、この楽器は発売前の試作段階から製作に関わらせていただき、親方には色々と提案も受け入れていただいたこともあり、思入れの強い楽器でもあります。
元々、一般的な小型のコントラバス(と言い切って良いものか?)は、ライブなど舞台でのハウリング対策なのか、設計・製作の甘さなのか、楽器自体が鳴らないので、マイクを通して出てくる音は〈楽器の鳴り〉というよりは、むしろ〈弦の鳴り〉が強調されたサウンドになります。
それに対して、オリエンテのミニコントラバスは『このサイズでありながら、どこまで〈鳴り〉を出せるのか?』ということを追及した設計になっているので、実際に弾いてみると想像以上の音量の大きさに驚く演奏者は多いです。
ということで・・・私が、この楽器を開発していた時に、一番、重要視していたことが『楽器の鳴り』です。
とにかく、この小さなボディで、より自然な低音が出せるようにと試行錯誤を繰り返してきました。
このミニコントラバスに関しては、いわゆる一般のコントラバスと同じ調整ではなく、この楽器独自の調整方法を用いて、音のバランスを整えております。(ページ下の調整作業映像をご覧ください)
楽器の形状が違うので、一般のコントラバスと同じような感覚では、調整できません。
当店では、入荷してすぐに、調整作業によって各弦の音色と音量を整えております。